心に花の咲くblog re.

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140630中国とスイーツ

外国の食べ物を自国の文化と融合させるという手法は日本ではお家芸のように思える。
例えば、簡単な例だとアメリカのステーキを醤油と大根おろしで食べる和風ステーキとしたり、シュークリームに餡子を入れて和風シューにしたり。
身近なところでは、日本のラーメンは大部分が独自の醤油味や豚骨味ベースとなっていて、本場中国ではお目にかからない。

そんな文化の融合は興味深く、また素晴らしいことなのだが、先日食べたのは五粮液を使ったティラミスであった。
ティラミスはご存知イタリアの有名ケーキの1つ。
生クリームを加えたクリームチーズとコーヒーやリキュールをしみ込ませたスポンジケーキを重ねたチーズケーキの一種。

そして
「五粮液とは何か?」
ということを、五粮液を知らない幸せな人へ解説しよう。
五粮液とは高級白酒ブランドのひとつ。白酒とは中国の伝統的な蒸留酒でアルコール度数が30~50度以上と高いのが特長。
会食の席で、この白酒をショットグラスでひたすら乾杯するのが中国流おもてなし。
中国ビジネスに関る日本人の多くが毎年この白酒で倒れている(実際に中国人でも年に少なくない数の人が急性アル中で死んでいる)。
ちなみに五粮液だとアルコール度数50度以上。値段は500mlで最低15,000円くらい。

ティラミスでは通常リキュールにブランデーなどを使って味、香りづけをするが、ここのティラミスでは、なんと五粮液を使うという暴挙。
肝心のこのお味はというと、基本的には普通のティラミス。
ただし、たまに白酒の(100歩譲って前向きな表現をすると)フルーティーな"あの香り"がします。”あの香り”とは、白酒独特の香りのこと。
白酒未経験者は「ちょっと珍しい香りがするなぁ」くらいで終わるかもしれないが、白酒で苦しんだことが多々あると、香りを嗅いた瞬間、気持ちが接待の円卓へ飛びテンションが急激に下がること間違いなし。
白酒の香りがする以外は美味しいティラミスなので、話のネタに一度試す価値はあるかもしれない。

ちなみにティラミスとはイタリア語で「私をハイにして!」という意味。酔っぱらうほどの量の白酒が入っているわけではないので、どちらにしてもハイにはなれませんので悪しからず。

[補足]
嘉里中心(Kerry Centre)の1階ビュッフェで58元

 

17年補足:

2014年のお話なので、いまは不明です。幸か不幸か?!