心に花の咲くblog re.

If I let you know where I'm going - won't be on holiday.

中国と休日

年明けと共に気になるのが中国の祝日である。
中国は祝日に関して旧暦を採用しているために、毎年祝日が変わるという面倒な…いや、伝統を大切にしたシステムとなっている。
特に3連休の作り方。日本では「休めれば文句ないでしょ!」的なノリで勝手に祝日を月の第1月曜などに動かし土日+祝日=3連休としているが、中国では伝統的な祝日の日付を頑に守り通している。
例をあげてみよう。13年は旧暦では新暦の6月12日(水)が端午節という祝日となる。これを無理矢理3連休にするため、中国では以下のようになるのだ。

      [中国暦]
08日(土)  出勤日
09日(日)  出勤日
10日(月)  休日
11日(火)  休日
12日(水)  祝日(端午節)

見て分かるように、土日を出勤日とする代わりに月火を休日として水曜日の祝日と併せて3連休を形成している。
3連休が作られることに変わりないので一見、日本と同じように思えるが、気分的にはかなり違うことも説明しておこう。
ここでミソとなるのは土日が出勤になることだ。つまり、3連休の前の週は月曜日から日曜日まで稼働日となり、合計9日間働くことになる。そして3連休を挟み2日出勤の後、すぐに土日がやってくる。正直慣れるまで、いや慣れてもこれには違和感がある。
さらに加えると、本社と日々の連絡が欠かせない典型的な日系企業の場合、以下のようなカレンダーとなり日々の相互連絡が致命的にまでなる。
結果として、駐在員は月、火曜日は何となくメールが気になり中途半端な休日を過ごすことになる。

例) 13年6月の端午節
      [中国]   [日本]
08日(土)  出勤  休日
09日(日)  出勤  休日
10日(月)  休日  出勤
11日(火)  休日  出勤
12日(水)  休日  出勤

歴史を振り返ってみると、日本でいわゆるハッピーマンデーという制度が成立して実施されたのが2000年。まだまだ最近の話である。現在ハッピーマンデーは年間4日あり(海の日、敬老の日、体育の日、成人の日)、感覚的にはそんなものかという感じがする。
一方で中国はというと、13年で見てみると、この変則3連休は7回もある(元旦、春節、清明節、労働節、端午節、中秋節、国慶節。ただし木金土が3連休で金曜日が休日の代わりに日曜日が出勤というパターンも含む)。
どちらが良いかは個人の感覚によるものとは思うが、やはり気分的な点、分かりやすさの点から土日+1日で3連休が合理的ではないかと思える。
今後、中国がどのような発展をしていくか分からないが、「伝統も大切だけど、やっぱり土日を出勤にするより、祝日動かした方が楽だよね」と誰かが言い出し、土日+祝日=3連休というシステムに変わることを少しだけ願っている。その時は、プラスされる祝日は日本と同じ月曜日ではなく、あえて金曜日となるだろうということもここで予想しておく。”好運星期五”とかいう名称で。


[補足]
この文章を書き終わった後、中国政府は、何と14年の祝日は国民投票で決めるという荒技を繰り出してきた。簡単に説明すると以下。
Case.1:水曜日が祝日の場合はそのままとする。火曜または木曜が祝日の場合は、変則連休を発動させて、土曜日出勤、日曜~火曜日が3連休などとなる。
Case.2:今で通り、土日を出勤日にしても強引に3連休を作る。
Case.3:完全に暦通り
最終的にCase.1となったので、評判の悪かった9日間連続出勤というカレンダーは14年では防がれたのだった。

 

[再補足]

さすがに約5年もいるとこの制度にもなれてくる。というよりは、駐在生活にある程度余裕ができてくるのか、土日の出勤は適当に休んだりして、勝手に休みを増やしている。それをゆとりと呼ぶか、サボりと呼ぶか。

いずれにしても会社というのは、必要があり時には行くが、行かなくても問題が起きないのであれば、堂々と休めばいい。そんなことはここで学んだ。